リアル生活保護 | 那覇市役所で生活保護を申請した No.4

リアル生活保護

生活保護の申請中に元号が平成から令和に変わりました。
沖縄県は既に梅雨入りしており蒸し暑い日々が続いていますが、ここ数年は空梅雨気味なので雨はさほど多くないです。

那覇市福祉事務所からの貸付け(借金)がどうしても嫌だったので、借りたお金は1円も使わずに1ヶ月間を生き抜きました。
幸いなことに私には『好意的な友人』が多いので現物支給?でなんとか食い繋ぎましたが、これは扶養義務に基づくものでないので決して安定した援助ではありません。
もちろん寝泊まりする場所は「那覇新港あたり」です。

あと、担当ケースワーカーから言われた【住民票の移動】も嫌だったので最後まで何もしませんでした。
というか、ドミトリー(相部屋タイプの簡易宿所)に宿泊しなかったので住民票移動は不可能です。

生活保護の申請日から30日経過したので結論を聞きに行ってきました。
私1人では心許ないので、紹介してもらった那覇市議会議員さんにも同行して頂きました。

★弱者の声に耳を傾けてくれる市議会議員さんには本当に感謝しております♪

 

保護申請は却下された

路上生活者(ホームレス)からの生活保護申請なので受給要件は満たしていると考えていましたが想定外な理由で却下されました。

こちらが《保護申請却下通知書》です。
『却下理由』や『14日を経過した理由』の欄を詳しく書かない所がいかにもお役所仕事って感じです。

 
こちらの動画は保護課での会話内容です。


担当ケースワーカーは、却下通知書には書かれていない「却下理由」を次から次へと述べ、まるで「思いつきで喋っている」としか思えないような会話内容でした。

 

不当な却下理由

保護申請却下通知書によると、却下された理由は「居住実態がないことにより」の1点のみです。
どうして「居住実態がない」という結論に至ったのか担当ケースワーカーに説明を求めると、

居所(那覇新港あたり)を2回、訪問してみたが要保護者(ヒロさん)に会えなかったから

が理由だそうです。

担当ケースワーカーの非現実的な説明には呆れて言葉も出ません。

東京ドーム25個分の面積

私が路上生活している「那覇新港あたり」とは、約200万平米(約62万坪)の広さがあり、東京ドーム約25個分の面積があります。
毎水面積を差し引いた「陸地面積」だけでも約130万平米(約39万坪)もあります。

「那覇新港あたり」の外周は約4.6kmあり、外周を1巡するだけでも【約60分/徒歩】かかります。

外周だけでなく、港湾内のコンテナの隙間や建物の陰などまで探したら、きっと半日以上はかかるでしょうね。
しかも自動車では入れない場所が無数に有り、本当に私に会うつもりなら徒歩で探すしかありません。

Google MAP》で見れば那覇新港の広大さを実感できます。
※真ん中に写っているのがフォークリフトです。
※周辺の茶色いのがコンテナ郡で、夜風や人目をしのぐ為にコンテナの隙間で休む事も多々あります。

こんな広大な「居所」を担当ケースワーカーは本当に調査したのでしょうか?
周辺を車でドライブしただけで「調査した」と言い張っているだけなのでは?

それと動画内の〔4分58秒〕あたりの会話にも出てきますが、担当ケースワーカーは不十分な調査の辻褄を合わせるようにどこで寝泊まりしてました?」と執拗に聞いてきます。
すでに”却下済み”なんだから今更そんな事を聞く必要は無いはずです。

広大なエリアで人探し?

友人から「那覇新港あたり」のドライブレコーダー映像を提供してもらいました。
私の居所エリア内を50分ほど走行しただけの動画です。

車で50分走っても「那覇新港あたり」のほんの一部しか走行できていません。
私が路上生活している「那覇新港あたり」が、どれだけ複雑で、コンテナの隙間や建物の陰が無数にあって、こんな広大な居所エリアで人間1人を探すという事が、いかに非合理的であるか、動画を観てもらえばご理解いただけると思います。

ホームレスの実態

私(要保護者)は「那覇新港あたり」を移動生活しています。
港湾で働く人達の邪魔にならないよう、周辺住民に不快な思いをさせないよう、さらには目立つような不法占拠とならないよう、休む場所を常に変えているわけです。

そんな状況で、事前連絡も無しに、ケースワーカー1人が、たかが数時間ていど歩き回ったところで、私に会える確立はかなり低いと思います。

那覇市福祉事務所の総意です

ホームレスからの保護申請には必ず「ケース診断会議(協議)」が開催されます。
ケース診断会議には査察指導員も確実に参加しており、本ケースの内容を確実に把握しています。
※査察指導員とは担当ケースワーカーの上司です。

担当ケースワーカーから「2回訪問したが会えなかった」という報告を受けた査察指導員は、少しも疑問を感じなかったのでしょうか?

しかも保護申請に対する却下を決定するのは那覇市福祉事務所長なので、所長さんも本ケース内容を把握しているはずです。
事前連絡せずに約200万㎡の敷地を2回も訪問調査してきた』という奇行に対して、福祉事務所長~査察指導員~担当ケースワーカーまで、誰1人として違和感を感じなかったのでしょうか?

 
那覇市福祉事務所という組織には常識とゆう概念は存在しないようです

 

学んだこと

何気ない質問に要注意
那覇市福祉事務所の所員は会話中に「何気ない質問」を巧みに使って情報収集を行う。
これはべつに困窮者の事を心配している訳ではなく「保身の道具に利用するため」に情報収集してるだけだ。
公務員との何気ない会話を軽く考えてはいけない。

口頭と書面の違い
公務員による口頭説明は「行政指導」で、書面によるものは「行政処分」という解釈になる。
だから担当ケースワーカーは、保護申請却下通知書には詳しい事は書かずに、口頭による説明で済まそうとする。
やはり公務員は国民をバカだと思っているようだ。

権利行使は簡単じゃない
現実に生活に困っているから保護申請を行っただけのに、なんでこんなに複雑で面倒で時間も精神も浪費するような手続きが必要なんだろ?
先進国の日本では「健康で文化的な最低限度の生活」を国によって保障されてると思ってたけど、今のところ私は何一つ保障を受けていない。
権利行使するのも楽じゃない。

役所が一番の無駄遣い
生活保護制度が始まって約70年くらい経つのに、福祉事務所は未だにこんな非効率な仕事をしてるんだね。
下手に人間が関わるから間違った判断や救われない国民が増えるんだよ。
相談窓口はAI化して、書類はタッチパネル化して、定型フォーム等は機械処理して、所員は家庭訪問だけに集中させれば良いのに。
財政難とか言われている社会保障費の大半は人件費なのでは?と思った。

那覇市役所で生活保護を申請した No.5】に続きます。。。